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革バッグを保管するうえでの基本知識|美しい状態を保つための6つの注意点と二大リスクについて

革バッグを保管するうえでの基本知識|美しい状態を保つための6つの注意点と二大リスクについて

2023.5.30

革バッグの保管は、美しさを左右する大切な工程です。きれいな状態を長く保ちたいけれど、保管方法がよく分からないという方も少なくないのではないでしょうか。

本記事では、革バッグの保管について詳しく説明していきます。正しい保管に必要なアイテムや、注意点を知りたい方はぜひ最後までお読みください。

革バッグの保管についての基本知識

革バッグならではの風合いを保つためには、正しい方法で保管することが大切です。間違った方法で保管してしまうと、いざ使おうと思ったときに困った事態になっていることも。

革バックを保管するときの基本知識として、6つの注意点をご紹介いたします。

保管するうえでの注意点(1)直射日光は当てない

革バッグを保管するときの注意点として、まず直射日光を当ててはいけないことが挙げられます。天然素材である革は、肌と同じように「日焼け」するためです。革バッグが紫外線を吸収すると、乾燥してひび割れたり、せっかくの艶感が失われたりすることもあります。特に紫外線量が多くなる夏場は、日光が直接当たらないように保管するのが基本です。

保管するうえでの注意点(2)高温多湿の環境におかない

革バッグは直射日光に加え、高温多湿の環境も苦手です。温度が高かったり湿気が多かったり、人間も不快と思う環境はバッグにもダメージを与えます。革バッグが熱や湿気にさらされると、表面にべたつきが起こり、場合によっては革が溶け出してしまうことも。さらなる悪条件下では、革の一部が剥がれ落ちてしまうなど、劣化が極端に進むこともあります。

保管するうえでの注意点(3)荷物を入れっぱなしにしない

日常的に革バッグを使うなら、荷物を入れたまま保管しないこともポイントです。例え荷物が少なかったとしても、中身が入っていれば少なからず負担になります。次に使うタイミングによっては、型崩れやカビの発生など、トラブルの元になることも。帰宅したらできるだけ荷物を外に出して、革バッグをしっかり休ませてあげてください。

保管するうえでの注意点(4)別のバッグや服を上に重ねない

革バッグを保管するときは、上に別のバッグや服などを重ねないことも重要です。バッグを重ねて保管することはままあることですが、革バッグの場合は重ねたアイテムの色が移ってしまう可能性があります。もし重ねたのが同じ革バッグなら、保管の環境次第では革同士がくっついてしまうことも。色の濃い服を重ねるのも、同様の理由でNGです。

保管するうえでの注意点(5)汚れやホコリがついたままにしない

持ち歩いたときについた汚れやホコリを、そのままにしないことも保管するうえでは大切なポイントです。湿気を含む汚れや、気付かずについた食べかすだった場合は、カビや雑菌の発生につながるおそれがあります。ちょっとした汚れだったとしても見逃さず、きちんとお手入れを済ませてから保管するのがおすすめです。

保管するうえでの注意点(6)フックにかけたままの保管は避ける

革バッグは、フックにかけての保管を避けることをおすすめします。革はしなやかさが特徴なことから、バッグの重みで持ち手が伸びたり、全体が変形してしまったりすることも。特にハンドバッグタイプは、重みによるダメージがかかりやすいので注意してください。

革バッグの保管を間違うと起こることとは?

革バッグには、直射日光や高温多湿を避けるなど、保管するうえでの注意点が複数あります。もし保管方法が正しくなければ、どのような不都合が起こってしまうのでしょうか。

続いて、革バッグの保管を間違うと起こる二大トラブルについて解説します。

革バッグの保管におけるトラブル(1)カビやにおいの発生

革バッグのトラブルで多いのが、カビの発生・増殖です。先述したとおり、高温多湿の環境や汚れ・ホコリの付着はカビの発生を招く傾向にあります。さらに革バッグは油脂やタンニン、お手入れで拭ききれなかったクリーム、持ち手部分には手の油が付着しているなど、カビが好む環境です。

また、雨の多い時期や風通しの悪い環境下では湿気を吸収し、カビ菌が増殖することも。悪条件の元で放置すると、カビくさい独特のにおいを放つ場合もあります。

革バッグの保管におけるトラブル(2)型崩れ

革バッグはやわらかな質感が魅力の一方、型崩れのリスクとも隣り合わせです。荷物を入れっぱなしにすることはもちろん、別のアイテムと重ねることやフックに吊るすことも形が崩れてしまう原因になります。さらに雨に濡れたまま・お手入れ時のクリームが乾ききっていない状態での保管も、カビの発生のみならず、型崩れにもつながるため要注意です。

革バッグの保管方法について【期間別】

デリケートな革バッグは、次にいつ使うかによって保管方法が異なります。さらに、汚れやほこり、雨濡れの放置がカビやにおいの元となることから、保管前にはお手入れが必須です。革バッグをキレイな状態を保ちたいなら、きちんとお手入れしてから保管してください。

以下では、革バッグの保管方法を長期・短期に分けて解説します。

革バッグを保管するときのポイント【長期編】

次に使うのがまだ先になるという場合は、より丁寧な保管が求められます。型崩れを長期にわたって防ぐ必要があるため、荷物を取り出しておくことはもちろん、なかに「あんこ」を入れて保管してください。あんことは、バッグ本来の形を固定しておくための詰め物のことで、新聞紙やタオルを丸めてつくれます。新聞紙のバッグ内部への色移りが心配なら、布で巻いておくと安心です。

あんこを詰めるとともに、カビやにおいの原因になる汚れ・ホコリを付着させないよう、革バッグの外側を布で覆うか、布の袋に入れておきます。通気性を確保するため、ナイロンなどの袋はNG。持ち手は立てた状態にしておき、縦置きで保管します。

また、保管場所の条件は「風通しが良く、直射日光を避けられること」です。クローゼットや押し入れでの保管もできますが、定期的に開け放って風を通すようにしてください。また、防虫剤は革バッグのコンディションを悪くするおそれがあるため、入れない方が無難です。

革バッグを保管するときのポイント【短期編】

革バッグをデイリー使いしているなら、帰宅後や休日は中身を取り出してしっかり休ませてあげることが大切です。保管の期間が短いとはいえ、少しずつダメージが積み重なってしまいます。少し長めの休みがあるなら、なかにあんこを入れて、カビや湿気対策をしておくとなお安心です。

日々の保管は、いちいちクローゼットに仕舞う必要はありませんが、日光や照明が当たらない日陰に置いておくことをおすすめします。自室のデスク周りやリビングなど、さっと手に取れつつ程よく光の当たらない場所を探してみてください。

革バッグの保管に必要なアイテム

革バッグの保管を見直したいなら、必要なアイテムも一緒に覚えておくと便利です。カビやにおい、型崩れの心配なく保管したいなら、手元に揃えてみてください。

革バッグの保管に必要なアイテムは、以下のとおりです。

・新聞紙とタオル
・布、もしくは布の袋

あんこは、新聞紙・タオルのいずれかでつくれます。ただし、新聞紙の色移りを防ぐためにはタオルが必要なことから、念のためどちらも備えておくと安心です。

革バッグを入れる袋は、バッグを購入した際についてきたものでも代用できます。サイズもぴったりにつくられていることが多く、保管するのにより理想的です。

おさえておきたい保管前のお手入れについて

革バッグをきれいに保ちたいなら、保管前のお手入れはなくてはならない工程です。お手入れは、外のホコリや汚れ、湿気を除去でき、保管後の質を左右します。

革バッグのお手入れに必要なアイテムは、以下の4つです。

・クロス
・クリームやオイル
・クリーナー
・防水スプレー

革のお手入れはむずかしいイメージがありますが、まずクロスで汚れをふき取り、クリームやオイルで艶出しをします。汚れが目立つ場合は、クリーナーでのお手入れをプラス。梅雨の時期なら、防水スプレーを吹きかけておくのが基本です。

革バッグのお手入れ方法は、以下の記事で詳しく説明しています。お気に入りの革バッグをより長持ちさせたい方は、保管方法とあわせてチェックしてみてください。

革バッグを正しく保管して美しい状態を保とう

呼吸する素材でつくられた革バッグは、保管するときも注意点が複数あります。直射日光が当たる場所での保管は、私たちの肌と同じく日焼けに注意が必要です。また、高温多湿の環境下・荷物の入れっぱなし・汚れやほこりがつきっぱなしでの保管は、カビの発生につながるおそれがあります。さらに、フックに吊っての保管は型崩れの元となり、別のアイテムを重ねる際は色移りに注意してください。

革バッグを長期で保管するときは、なかに新聞紙やタオルでつくったあんこを入れるのが基本です。短期の保管であっても、荷物を取り出して負担を少しでも減らしておくことをおすすめします。革バッグを手に入れたら、保管方法にもぜひ気を配ってみてください。

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