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革製品を手入れする方法とは? 頻度やタイミングから手順・保管のやり方と注意点まで

革製品を手入れする方法とは? 頻度やタイミングから手順・保管のやり方と注意点まで

2023.2.24

革製品を手入れする方法とは?

味わい深くしなやかな革製品には、日常的な手入れが欠かせません。とはいえ、頻度やタイミングを掴めず、必要な道具や手順も分からない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、革製品の手入れについて、道具の紹介から手入れ後の注意点まで紹介します。「手入れがむずかしそうで購入を迷っている」「革製品を買ったものの、正しい手入れ方法が分からない」という方は、最後までチェックしてみてください。

革製品の特徴とは

革製品を手入れする方法とは?

革製品は、肌あたりがなめらかで、手にしっくりなじみやすいのが特徴です。保温性が高く、あたたかな印象も持ち合わせています。気温による風合いの変化も少ない一方、雨や水濡れに弱いのも特徴の一つです。水に濡れると風合いを損ねやすく、形状も崩れてしまいがちです。場合によってはカビが生えてしまうことがあるため、正しい手入れが欠かせません。

革製品が雨や水濡れに弱い理由は、呼吸をする素材というところにあります。水に濡れるとカビが生えやすくなるのと同様に、乾燥すると革本来の艶やかさが失われかねません。革製品を美しく保つためには、湿度に合わせた手入れが必要なのです。

革製品を手入れする頻度とは

革製品を手入れする方法とは?

水濡れや乾燥に弱いとはいえ、革製品を手入れする頻度やタイミングに迷う方は多いのではないでしょうか。革製品を手入れする頻度は、アイテムによって異なります。以下では、鞄と小物に分けて、革製品の手入れに適切な頻度・タイミングをまとめました。

革バッグの手入れタイミング

革バッグを美しく保つためには、日常的な手入れと保湿ケアが必須です。使用後のからぶきを欠かさないとともに、1~2カ月に1度の頻度でクリームでの保湿ケアをおすすめします。

特に手で頻繁に触る持ち手は、酸化しやすく黒ずみやすい場所です。一方、触れる機会が少ない本体部分は、持ち手ほど傷みやすいわけではありません。全体を通して見た時に風合いの差が出ないよう、持ち手を中心にタイミングを見ながら手入れしましょう。

革小物の手入れタイミング

革小物は、ワンシーズンにつき1回程度の頻度の手入れで問題ありません。全体を通して手で触れることが多いため、使っているうちに自ずと色艶が保たれる傾向にあります。

より美しさを保ちたいなら、使い始める前のタイミングでクリームを塗って保湿ケアしておくのも一案です。基本的には、乾燥を感じ始めた時や、色艶など風合いが変化してきたなと思うタイミングで手入れしてください。

革製品の手入れに必要な道具

革製品を手入れする方法とは?

水や乾燥に弱く、湿度変化に敏感なのが革製品です。日常的な手入れに加え、雨の日などいざという時に対応できるよう、手入れに必要な道具を揃えておきましょう。

革製品の手入れに必要な道具は、次の通りです。

革製品のケア用品はコチラ

道具にはそれぞれ役目があり、どれも革製品の手入れに必要な物です。以下では、道具ごとの役割と必要性を解説します。手入れ用の道具選びの参考にしてみてください。

からぶき&塗布用のクロス

使用後の日常的な手入れには、クロスが欠かせません。革製品を傷つけず、からぶきやクリームの塗布に使える柔らかな素材を選びましょう。つくりが複雑な革製品の手入れには、クロスでからぶきする前に汚れをはらうブラシもセットで用意しておくと役立ちます。

栄養や艶を与えるクリームorオイル

定期的な保湿ケアには、栄養や艶を与えられるクリームやオイルが必要です。手入れに自信がない方には、クリームをおすすめします。オイルは革製品への浸透性が高い一方、分量を間違えるとカビの発生を招いてしまうため、手入れに慣れてから挑戦しましょう。

革製品の汚れを落とすクリーナー

革製品の汚れが目立つ場合は、クリーナーがあると効率的に手入れできます。ちなみに、革製品はアルコールを使った除菌ができません。目に見える汚れだけでなく、菌からも革製品を守りたいなら、除菌効果のあるクリーナーを選ぶと心強いです。

布製品可の防水スプレー

湿気から革製品を守るのが、防水スプレーです。製品によって適さないものもありますが、正しく使えば、購入時の美しさを保つのに一役買ってくれるはずです。

革製品の手入れ手順

革製品の手入れに必要な物が揃ったら、実際に手入れしてみましょう。

以下では、革製品のなかでもバッグを取り上げて、日常的な手入れの方法を解説します。今のやり方が不安な方も、ぜひおさらいとしてチェックしてみてください。

手順(1)柔らかいクロスでからぶきする

手順(1)柔らかいクロスでからぶきする

まず、柔らかいクロスでバッグ全体をからぶきしていきます。雨や水に濡れた時であっても、強く擦りすぎずやさしい力で拭いていきましょう。ホコリなどの汚れが目立つ場合は、からぶきの前にブラッシングして、表面の汚れを取り除いておくとスムーズです。

手順(2)専用のクリームを塗りこむ

手順(2)専用のクリームを塗りこむ

バッグ全体が清潔になったら、革製品用のクリームを塗りこんでいきます。クリームを商品の推奨量に従って取り、クロスやブラシを使ってやさしく栄養を行き渡らせましょう。表面がしっとりとなったら、1時間ほどおいてよく乾かしてください。

ただし、早く乾かしたいからといって、ドライヤーなどを使うやり方はNGです。せっかく補給した油分や水分が蒸発し、ひび割れを招くリスクが伴います。風通しの良い場所で、自然乾燥させるのが鉄則です。

手順(3)再度からぶきorブラッシングする

手順(3)再度からぶきorブラッシングする

クリームを塗ってよく乾燥させたら、もう一度クロスで拭きあげましょう。ブラッシングするやり方でも構いません。乾かしている間に付着したホコリや、クリームの伸ばし残しを除去できます。省いても支障はありませんが、より美しく仕上げるためのひと手間です。

手順(4)防水スプレーを吹きかける

雨の日のお出かけ前をはじめ、雨の多い梅雨や汗をかきやすい夏は、仕上げに防水スプレーをかけておくのがおすすめです。商品の使用方法をよく読み、30~40cmの距離をとって、ムラにならないようまんべんなくスプレーしましょう。ただし、バッグ内部や装飾部分には対応していない場合もあるため、表面のみにかかるようやり方には注意してください。

また、防水スプレーをかけた後は、乾くまで触らないのが基本です。乾いたのを確認したら、同じ手順をもう一度繰り返すと、革製品を雨・水からよりしっかり守れます。

革製品を手入れした後の注意点4つ

革製品を手入れした後の注意点4つ

革製品は手入れと同じく、保管方法も重要な一つです。正しい手順で手入れしても、保管方法が間違っていれば、せっかくの風合いを損ねてしまうかもしれません。

そこで最後に、革製品の手入れ後に気を付けたい注意点を4つお伝えします。

詰め物をして形を整える

革製品のなかでもバッグの場合、手入れ後は詰め物をして形を整えておくことが注意点の一つです。しばらく使わない時は、カバンの中身はすべて出して中に「あんこ」を入れましょう。あんことは、紙やタオルを丸めてつくる形を保つのに必要な詰め物のことです。詰め物をしておけば、型崩れしにくく、バッグ内部の湿気も防ぐことができます。

鞄の持ち手は伸ばして保管する

二つ目の注意点としては、革製品の型崩れしやすい性質を理解するということです。バッグの持ち手を寝かせた状態で置いておくと、本体に持ち手の痕がついてしまう可能性があります。一度ついてしまった痕を、きれいにとるのはなかなか難しいことです。詰め物をして本体の形を整えた後は、持ち手を上に伸ばして縦置きで保管しましょう。

不織布の袋に入れ、時々風通しする

ビニールの袋や箱などは通気性が低いため、カビが発生してしまうリスクがあるというのが三つ目の注意点です。革バッグに詰め物をした後は、布や不織布の袋に入れてください。購入時に布や不織布がついてきた場合は、捨てずに保管用としてとっておきましょう。

布製の袋にいれた後は、高温多湿の場所を避けて保管するのが基本です。涼しい場所に置くとともに、長期の保管になる場合は、時々風通しをしてあげてください。1か月に1度の頻度を目安に、風通しのタイミングを考えてみましょう。

使用後のクロスは清潔に保つ

革製品そのものだけでなく、手入れに必要な道具の保管方法に気を払うことも注意点の一つです。特に、革製品に直接触れるクロスやブラシは、クリームやオイルがついたまま片づけないように注意しましょう。常にキレイな状態の道具を保つことが、革製品の手入れの質をアップすることにもつながります。

革製品を日常的に手入れして風合いを保とう

革製品を日常的に手入れして風合いを保とう

難しいと思われがちな革製品の手入れですが、正しいやり方さえおさえておけば、購入時の風合いを長く保てます。最後にもう一度、革製品の手入れの方法をおさらいしましょう。

なかでも大切なのは、日常的なからぶきと風通しの良い場所に保管することです。正しい手入れ方法を習得して、とっておきの革製品を美しく保ちましょう。

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